2012-10

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「ジャズ詩大全」著者村尾陸男 【多くの歌手、楽器奏者、ジャズに関心をもっている人たちへ】

村尾陸男
ジャズ詩大全シリーズの記念すべき第一巻の冒頭部、読者に向けたメッセージが書かれています。当時の日本人の歌の発音、歌詞の解釈と接し方について問題視していますが、村尾氏自身のこれから始まる執筆、研究における膨大な量の資料との格闘に対し覚悟と意気込みにも感じられます。
シリーズ終盤時期の執筆中の苦労が垣間見られる著者のブログが残っています。興味のある方は覗いてみてください。

【多くの歌手、楽器奏者、ジャズに関心をもっている人たちへ】
カウント・ベイスィー楽団の全盛期のドラムを担当していたジョウ・ジョーンズ、通称ドラムの父“Papa Jo”と呼ばれていたジョーンズは、ベイスィーに関する本のなかで、新しい曲を憶えるときはその歌の歌詞を暗記し、自分で歌ってみる、と述べています。パパ・ジョウは踊りが大好きなので、更にその曲に合わせて踊り、結局、歌詞の意味を考え、暗記し、歌い、踊るというすべてのことをやって、それから初めてその曲を演奏した、つまりドラムをたたいた、というのです。ピアノや管楽器の奏者ならともかくドラマーがこう言うのです。
最近アメリカへ行ってきた私の友人のギター奏者が、向こうのミュージシャンはギタリストであれサックス奏者であれ、皆、新たに憶える曲、これから弾こうとしている曲の歌詞を暗記し、意味を考えていた、とびっくりしていました。アメリカではこういうことはもう当たり前のことのようです。しかし日本ではこういうことをするジャズの楽器奏者はあまり見聞きしません。歌手のなかでも、まだ間違った発音で歌っているだけでなく、その意味に精通していないような人が少なくないようです。
しかし、ジャズの歌や曲に対するこういう接し方、受容の仕方は、歌手や楽器奏者に限ったことではなく、ほかにも見られます。ジャズ評論家なら歌の歌詞には精通していなくてはならないはずですが、反対に珍糞漢なことを書いているのをよく見かけます。ジャズ評論家がそういうふうであれば、ジャズ・クラブの経営者やそこへくる客たちが歌詞の発音や意味に無関心だとしても仕方がないでしょう。また[As time goes by,1-4]でも述べますが、レコード会社の制作担当者が歌詞の意味を判っていないのもごく普通のことですし、ならばレコードを買うジャズ・ファンが同じように判らないとしてもこれまた当然でしょう。結局、歌手や奏者に限らずすべてのジャズ・ファンに言えることですが、日本には歌詞の発音や意味にまったく無頓着なジャズの受容の仕方というものが根強く存在しているようです。
こういった事情にも鑑みて、この本を書き出版するということは時宜を得たもので、またその意味も小さくはないのではないかと、まあ私は自負している次第です。私は、できるだけ多くの歌手、楽器奏者、そしてジャズに関心のあるすべての人たちがこの本を読んでくれることを心から願っています。
1989年10月 村尾陸男(ジャズ詩大全第一巻より)
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